■2004-08-12
* [雑感] 謎の村雨城
GBAの「謎の村雨城」を買ってしまいました。W氏からも勤め先の方からも「新鬼ヶ島」が傑作だと言われたのですが、ここはあえて村雨。とりあえず、多くの方に「謎の村雨城」の良さを知って貰うために、簡単な紹介をしましょう。
ストーリー:幕府剣術指南の鷹丸が村雨城の謎に迫る。
内容:ひたすらマップを進んで敵ボス倒して、また進んで……を繰り返して最後のボスキャラ倒すとエンディング。大変ストイックなエンディングが見る者の心を激しく揺さぶること必至です。
さて、このゲームのみどころは、取扱説明書だと思います(これも当時のままなので安心です)。どれくらい素晴らしいかと言いますと、全てのアイテムの説明が事細かくなされています。またほぼ全ての敵キャラがイラストと実際の写真付きで説明されています。敵の攻撃の「くせ」や戦い方も懇切丁寧に解説してあります。村雨城の「謎」の肝であるムラサメまで出ています。ついでにムラサメを倒した後に出てくる最後のボスキャラまでイラスト付きで説明されています。ここまでで謎は何もなくなってしまうのでは? と思うかも知れませんが、心配には及びません。「最後に出てくるナゾの生命体は、弱点を攻撃しないと倒せない。その弱点は、隠密が鷹丸に手渡した次の暗号を解けばわかる。……」(取り扱い説明書より)てな具合で、最後の敵、「謎の生命体」の弱点が暗号で記されているのです! ちなみにこの暗号が初期のものでは誤植していて、解いても変な答えが出てくるというのは有名な話です。私はそれ以前にこの暗号解けませんでした。もっとも、実際に最後の敵にご対面した際には、攻撃出来る場所が一カ所しかないので、弱点知らなくても問題ありません。ことほど左様に、ゲームをやる人のことを考えた素晴らしいマニュアルです。さあ、貴方もやってみたいと思いませんか? こちらの謎の村雨城に対する愛情溢れたページにてその誤植版のマニュアルをみることができます(ネタバレ注意!←大変空々しいですね)。
あー、難しい。指がついていきません。まだ1面の道中もクリアできない……
■2004-08-19
* [雑感] 蜘蛛男
「飛べ!イサミ」に出てくる怪人じゃなくて。珍しく映画館に行って、「スパイダーマン2」を観てきました。全体的にそこはかとなく薄暗いストーリーと、主人公のヘタレぷっりが良い塩梅です。スパイダーマンのビルの谷間を軽やかに飛ぶシーンと、主人公の生活感溢れた「地べた」を這いまわるシーンとのギャップが哀愁を帯びたユーモアを感じさせます。
家々に星条旗が掲げられている町に住む叔母が主人公に「ときには正義のために夢をあきらめなければならない」という趣旨のことをいうシーン、ブッシュ批判ともとれなくもないかしら。
追記:「時には毅然として、正義のためには自分の夢さえもあきらめなければならない」←こっちの方がより正確。(こちらのページを参照しました)
* [Perl] Array::Iteratorの拡張
CPANにArray::Iteratorというモジュールがあるのですが、rubyみたいにlist.each { ... }
なことができないのと、空リストを生成できないので、もう少し使い勝手のいいようにArray::Iteratorを継承したArray::Iterator::Exをつくってみました。
use Array::Iterator::Ex; my $it = new Array::Iterator::Ex; $it->set(1..10); $it->each(sub{ print shift }); # 各要素は@_に
同じことをするものとしては非常に高機能なautoboxがあるのですが、Perl5.8.1以降にパッチをあててビルドしないといけないのが些か面倒。
■2004-08-23
* [雑感] 二週連続で映画館にいくなんて珍しい
というわけで土曜日に「華氏911」みてきました。館内は先週みたスパイダーマン2より平均年齢高し(というかスパイダーマンはカップルしかいなかったの)。ご老人、家族連れなど。でもやっぱり若い人が多かったです。
で、感想はというと、コミカルで大変面白かったです。おしまい。
件の映画は「ドキュメンタリーかプロパガンダか」というしょうもない議論もあるそうですが、事実(としての映像)に基づいた上で制作者の主張が入るのは普通なことですし。その辺が抜けていると、例の客観報道信仰でもってルポルタージュを批判しちゃおうとするトンチンカンな話になっちゃうんだろうなあ、と再度思いました。
「華氏911」はドキュメンタリーである前にちゃんとエンターテイメントしてましたので、映画館まで行って観る私としては、それはそれで十分です。
【これは便利】立場、評価に関係なく感想についてのまとまったリンク集。
* [雑感] 二週連続で映画館に……の追記
よく考えたら、上記のように書くと、件の映画がドキュメンタリーであってプロパガンダではないととれてしまうので、追記を。「華氏911」はちゃんとプロパガンダしていました。事実に基づくことと、プロパガンダであることとは矛盾しないわけですが(事実に基づかない場合は、後知恵として笑うことができるので、それはそれで別の意味で良いエンターテイメントになるかもしれませんが)、一応念のため。
ドキュメンタリーでプロパガンダで、かつエンターテイメントですから、一粒で三度おいしいということですか。
* [雑感] ああっ生神さまっ
唐沢氏の華氏911評を読んでみました(ここ経由)。唐沢氏の主張の興味深かった真中あたりを抜粋すると以下のような感じに(間違っているかもしれないので、興味のある方は元の部分でご確認を)。
希望もなく、自分の存在意義をどこにも確認できない貧困層は、軍隊に入ることで、お金だけでなくアイデンティティや誇りを得る。それなのにムーアとその信者はブッシュ再選を阻止しようとしている。その結果戦場にいく危険がなくなってしまったら彼ら貧困層はどうなるのか(アイデンティティや誇りを得られなくなってしまうではないか)。ムーアやムーア支持の文化人のような強い個性と才能を持ち、国に頼らなくともアイデンティティを確保できる人にはこのことが理解できないのではないか。アメリカの保守的状況の中で敢えてムーアが反戦・反権力を標榜し続けるのは、それを自らのアイデンティティとして位置づけているからだろう。 既に世界中の貧困国は、アメリカが強くなければ自力で生きていくことが出来ない。これはヤクザに犯されてシャブ中にされ、無理矢理情婦にされた女が、そのヤクザに頼らなければ生きていけなくなってしまった状況と同じだ。警察に通報し、そのヤクザが逮捕されたら、正義は達せられても女は今よりさらにみじめな状況に身をおかねばならなくなる。それでもなお自由の身の上がマシだ、という思想を持って世界にメッセージを発しているのがビン・ラディンやマイケル・ムーアだ。ブッシュを落選・暗殺しても世界情勢は改善されない。そのことがわかっていて、ムーアが自らの反権力アイデンティティのために無知な貧困層を焚きつけるのは罪ではないか?
う〜ん、これはなかなか凄いと思いました。ムーアの怒りは例えば、アメリカのために戦った兵隊に対する今のブッシュ政権の「仕打ち」等にも向いていたようで、映画では傷痍軍人に対する保障の切り捨ての話が出てきます。華氏911全体を通じたムーアの主張は、貧困層が職も誇りも持てないような政策を執るブッシュではだめだということでもあったと思います。で、そういう「誇りもへったくれもなく切り捨てられていく貧困層」という現実もある一方で、「貧困層の誇りを奪うのか!」という趣旨でもって貧困層の代弁を堂々となさる唐沢氏は凄いと思いました。
「ヤクザに頼らなければ生きていけなくなってしまった状況」から脱することが本当に「みじめ」なのかどうかは、その女性のみぞ知ることで、唐沢氏が決めることではないような気もしますが、情婦の代弁者として「みじめ」であると断言できちゃう唐沢氏は、生き神様のような方かもしれないと思いました。
ムーアの映画のメッセージは、ブッシュはテロ対策のことも貧困層のことも考えていないし、イラク戦争も無意味だったという、個別具体的な話だと思うのですが、「ムーアのアイデンティティは反戦・反権力」と宣言なさる唐沢氏はやはり神様のような高い視点に立たれていて凄いと思いました。
アイデンティティ強者がよかれと思ったことが、アイデンティティ弱者を苦しめる場合があるという批判は、一般論として、実に真っ当な、そして往々にして忘れがちであるがゆえに、指摘され続けなければいけない正しい批判だと思います。
そうであるならば、また逆に、あたかも自分がアイデンティティ弱者の代弁者であるかのような物言いをする人、他人のアイデンティティ形成や境遇をしたり顔で語る人に対して「それは本当に弱者の側からの主張か」、「あなたがその人の境遇をそう判断する根拠はなにか」と、絶えず確認していく必要があるのかなあとも思います。
そう、例えば、「戦争に反対したら軍隊に入って誇りやアイデンティティを得ている貧困層はどうなるんだ」とか「正義のためにヤクザが逮捕されたら、その情婦がみじめな状況になるぞ」とか、「マイケル・ムーアのアイデンティティは反戦・反権力だ」とか、何の臆面もなく一般化できちゃう人などなどなど…… もちろん、神様なら別です。
で、ムーアが罪深いかどうかというと……どうでもいいです。ムーアが罪深かろうか何だろうが、面白ければそれでいいです。 もしかしたら、神様には許せないのかもしれませんが、それは立場性や現実感覚を超越できるからであり、常人にはちょっときついですね。っていうか、人間が神様視点で語っても説得力ないし(でも往々にして自分もやってしまう……恥ずかしいことです……)。
まあ、そんなことはともかくですね、こちらの方の感想がとてもしっくりきたのですよ。
■2004-08-27
* [Perl] Perl 5.8.4とXML::Parser::LiteHeavy
XML::Parser::LiteHeavyが動作しないとのコメントを頂きました。調べてみると、Perl 5.8.4から正規表現の動作が変更になっていました。
プラグマは正規表現の(?{...})構造に正しく伝播されるようになりました。次のようなコードmy $x = qr{ ... (??{ $x }) ... };
は、use strict下において(正しく)失敗します(内側の$xは$::xを参照しているので)。
(perl584delta Selected Bug Fixes)
というわけで、strictが正規表現内部のコード部分にも適用されてエラーになってたようです。変数を明示的にして解決したのですが、どうもまだ他の部分で問題があるらしく正しくパースしてくれません。じっくり調べるている時間がないので、応急措置としてコールバックの種類が少ないバージョンを用意しました。これは単純にXML::Parser::Liteで使われている正規表現に修正を加えたものです。LiteHeavyはコールバックの種類を増やしたため、正規表現がより複雑になっていて、収拾がつきません。時間に余裕が出来たら見直そうと思います。ついでに、開始タグと閉じタグが一致しているかチェックしていないという致命的なミスがあったので、こちらも直しました。
コメントを下さった方へ:ソース内のmakamaka[at]donzoko.netが連絡先だったのですが、やはりわかりにくかったでしょうか……
_ jjx [対応ありがとうございます. #メールアドレス... 気がつきませんでした.申し訳ありません]
_ T [やっぱり買ったのネ。僕は、とりあえず1面(青雨城だっけ?)をなんとかクリア。左親指が痛いよ。ところで、これってディス..]
_ L [やはりここは「パルテナの鏡」でしょう。 かわいいくせにシビアなアクション、やる気をピンポイントで減退させる侮れない仕..]
_ まかまか [Tさん>青雨城には入ったものの、きついきつい。GBAの場合、村雨城の操作はかなり指に負担なんですが。果たしてクリアで..]